2009年10月11日日曜日

あなたのお国の三大産業

最近の私の趣味は、色々な国の人に会ったときに、その国の三大産業を聞くこと :)


実際のその国の三大産業は調べればわかるのですが、その国の人がメンタルにどう考えているかが答え方によってわかって面白い。※あくまでたまたま出会った一市民の直感での回答ですので間違っている可能性もあります。

最初に始めたのはメキシコだったと思います。
一位は石油。(石油価格が上がった頃は景気がよかったけど、下がるとやばいという不安定さ。また、汚職が横行しているので石油で儲かってもそのお金は賄賂に流れてしまうという。。。)
二位・三位はなかなか出てこない。何人か聞いたけど結構出てこない。(石油はだいたいみんなから出てくる)
ある人は二位はドラッグという。(ドラッグビジネスは確かにすごいらしい。輸出先は主にアメリカ。しかし、オバマ大統領が対ドラッグ対策を強化するのでやばいらしい。)
更に、三位はアメリカに出稼ぎに行っている人たちが送ってくる仕送りだという。(メキシコの地方からは確かにたくさんの男性がアメリカに出稼ぎに行っているらしい。しかし、出稼ぎに行ったまま帰ってこない男性も多く、奥さんや子供が置き去りにされている村もあるらしい。)

。。。みたいな話からメキシコで国内産業がなぜ育たないのか、起業家がなぜつぶされるのか、ブラジルと比べてどうなのかなどと色々な話が出てきて面白かったので、色々な国に行ったり、色々な国の人に会ったときなど、ふとしたときに聞いてみることにしています。それぞれ書くと長くなるので、いくつかご紹介。なお、これはあくまで専門家ではない一市民が直感で答えたものなので、事実と異なる可能性はあります。


●香港


金融


不動産


貿易
。。。土地のない香港らしい。


●アルゼンチン

穀物



観光

。。。そういえばまだ牛肉食べてない!アルゼンチン来る前は、「アルゼンチンに行くと朝食も昼食も夕食も牛肉を食べさせられるよ」と聞いてたのですが(笑)


●トルコ





農業





じゅうたん

。。。じゅうたん!たしかに!と思ってしまった。


●ノルウェー

石油(金額ベースでは石油産業が一位)
漁業
公共サービス(人数ベースでは一位かもとのこと。特にヘルスケア)

●オーストラリア
鉱物(石炭、最近はウラン)
農業かなあ?
穀物かなあ?
。。。とのこと。

10/11追加
●カナダ
カナダは土地が広大なので、地区によって全く産業が異なる。また、経済が非常に悪くなっており、産業構造も変わってしまった。元は農業・林業・観光が三大産業だったものの、林業は今非常に落ち込んでおり、トップ3から落ちたかもしれないとのことでした。



2009年10月10日土曜日

Twitterマーケティング

10月16日にインプレスから「Twitter マーケティング~消費者との絆が深まるつぶやきのルール~」という書籍が発売されます。

Twitterについてのユーザーサイドのノウハウ本は色々出版されているものの、企業がTwitterを使うにあたってどんなことに気をつけたらよいのか、どんな事例を参考にすればよいのか、どんなツールが使えるのか。。。といったプラクティカルなことを解説した本が存在しない。そんな本を出版したら世の中のマーケッターの皆さんのお役に立てるのではないか。。。?ということで、導入にあたる第一章を私が書かせて頂くことになったのが8月末。当時はよもやこの数ヶ月でTwitter本が6冊?8冊?出版されるとは露知らず(笑)

ちょうどサンフランシスコに行くことが決まっていたので、Twitter本社にお邪魔して、アメリカでTwitterを企業がうまく使いこなしている最新事例を(DELL/comcast以外で :P) 紹介して頂きたい、また日本での今後の展開や新機能についても教えて頂きたいということでインタビューをさせて頂きました。ゆかりさん、ありがとうございました!

二章ではビルコムの野崎さんが販促メディアとしてのTwitterについてという視点から解説されており、三章ではヒマナイヌの川井さんが朝日新聞・ヤフーショッピング・NAVER・デル・Poken Japan・フジヤカメラの6社へのインタビューをご紹介、四章ではループス・コミュニケーションズの斉藤さんが顧客コミュニケーションプラットフォームとしてのTwitterということでTwitter101を始めとする事例をじっくり分析し、五章は同じく斎藤さんがビジネスに使える厳選ツイッターツールを紹介。。。と非常に濃いものになっています。


少し個人的な昔話になりますが。


私は以前「インタースコープ(現ヤフー・バリュー・インサイト)」というマーケティングリサーチの会社でインターネットを使った調査の仕事をしていました。入社してすぐの頃の私の週末の趣味は、会社のキャビネットに並べられた過去の調査のレポートを読み漁ることでした。それまでは調査もマーケティングも全く関係ない仕事をしていたので、見るもの聞くもの全てが面白い。ありとあらゆるモノについて、ありとあらゆる調査が行われており、まさに宝の山!そうして集められた皆さんの意見を反映した商品・サービスを企業が作ってくれたら皆さんも嬉しいし、企業にとっても嬉しい結果が得られるのではないか。

というわけで、調査をやりませんかと色々な会社に営業に行き、アンケートを設計して配信してその結果を分析して報告をするという仕事に没頭するようになりました。

当時はインターネット調査は、従来型の訪問調査(や電話調査)等と比べて「安価にできる」「調査を開始してから結果が出るまでのスパンが速い」等のメリットがあり、何よりも「ユーザーの声が聞ける」ということで価値の高いものだと考えていました。


その後、「テクノラティ」というブログ検索エンジンの日本法人と日本語サービスの立ち上げ・運営に加わることになりました。個人的にはブログは実はずいぶん前から匿名で書いていて面白さはわかっていたのですが、業務として企業にブログの価値をお伝えし提供していくということになりました。

前職の調査会社で行っていたアンケートだと、あくまで設計者が質問内容を決めてそれを配信するわけですが、ブログでは自由に書き込みが行われていて、企業としてはそれを読みとくことで色々なことが見えてくるわけです。どこどこの洗剤を使ったらよかったとか悪かったとか、あのセミナーは面白かったとかつまらなかったとか、ありとあらゆるモノについて、ありとあらゆるブログの書き込みが行われており、非常に面白い。まさに宝の山!そうして集められた皆さんの意見を反映した商品・サービスを企業が作ってくれたら皆さんも嬉しいし、企業にとっても嬉しい結果が得られるのではないか。更に、ユーザーのブログに企業がコメントやトラックバックを送ることもできるし、逆に企業ブログにユーザーがコメントやトラックバックを送ることもできて、インタラクティブなやりとりもできる。すばらしい!

そこで「ブログに書き込みされた内容をテクノラティの検索で抽出し、内容を分析して企業に納品する」というサービスを作り、サービス設計、営業、分析、レポート書き、納品を行っておりました。

当時はブログはユーザーサイドとしては「無料もしくは安価にできる」「簡単なのですぐ書ける」よって「情報の流通が速い」。企業サイドとしては「口コミがたくさん書き込まれている」「生の声が聞ける」などのメリットがあるという話をしておりました。


そして今、我々はTwitterと向き合っているわけです。ブログと同様に「無料ででき」ブログよりも更に「簡単なのですぐ書ける」よって「情報の流通がもっと速い」。「口コミがたくさん書き込まれていて」「生の声が聞ける」。そして何よりも重要なのがブログよりももっと「密なコミュニケーションが行われている」のがTwitter。だからこそ企業にとってはユーザーの声を汲み取るという意味でも、マーケティングメッセージを広く伝えるという意味でも、非常に価値の高いコミュニケーションツールだと思います。


「Twitterマーケティング」は、ブログやTwitterを始めとした色々なコミュニケーションツールを使ったり研究したりビジネスに取り組んだりしてきた著者4人が、それぞれの視点で「こういうことをお伝えしたらお役に立てるのでは」ということを書いた、Twitterをビジネスに活用してみたいというビジネスピープルに向けた一冊です。Twitterを既に使っている方はもちろんですが、今までTwitterを使ったことがなかったけれど試してみたいという企業の皆さんも是非これを読んで試してみていただければと思います。「実際に自分達でやってみないとわからない」ことはたくさんあり、Twitterもその一つだと思います。Just do it!ですね!


2009年10月7日水曜日

WashingtonDC

ワシントンDCに来て一週間がたちました。明後日にはブエノスアイレスに移動する予定です。

8月に日本を発ってから、民主党が政権を取ったり、外務省が記者クラブ外のジャーナリストも記者会見に入れたり、首相がTwitterに興味を持ったり、日本では色々なことが起きています。日本の民主党もオープン化を唱えていますが、アメリカ政府のdata.govやイギリス政府のhmg.gov.uk/dataなど、海外政府によるデータのオープン化が進んでいます。そんな中、ワシントンDCに行って何が起きているのか、色々勉強してみたら何かの役に立つのではないかということで来てみたら、ワシントンDCはめちゃめちゃ面白いです。

最初はDCには知っている人が一人もいないので大丈夫かなと思っていたのですが、Glocomの庄司さん・渡辺さんが色々な方を紹介してくださったり(ありがとうございます!)、GovloopのSteveが色々な方を紹介してくださったりして、そこから会った人が更に人やイベントを紹介してくれるというポジティブループが始まりました。e-governmentやオープンガバメント、政府によるIT/webの利用などをテーマに毎日何件も取材をしまくっています。ものすごい刺激を受けてます!

Brookingsという超有名政策研究シンクタンクのVPであるDarell Westさんには色々なことを教わりました。e-governmentについては色々な成果が出ていて、組織内のコミュニケーションのあり方から市民の現場レベルまで。例えば既に税金を払うのは2/3がオンラインになっていて、まだ増え続けているとか。

組織のあり方も面白くて、以前は官僚たちは孤独な仕事の仕方をしていたのが、省庁内でのコミュニケーションも、省庁間でのコミュニケーションも円滑になってきているとのこと。Department of AgricultureのAmanda、Department of StateのLovisaという女性二人へのインタビューをしたのですが、省庁横断、かつ州レベルの人たちも参加しているサブグループがあって、彼らはそれで出会い、省庁は異なるながらも情報共有をしながら業務を行っているとか。Amandaは元々はエージェンシー側で働いていたのですが、オバマ政権になってソーシャルコミュニケーションを行う役職ができたということでDepartment of Agricultureの職についたとのこと。政府として目指すところがあって、そのためにポストを作り、それに最適な人材を外から連れてきてどんどん活躍してもらう。本人もとてもやりがいがあるといいます。政府機関のソーシャルコミュニケーションの使い方についても色々聞きましたが、面白かった話の一つがLovisaの仕事で、彼女は海外向けに広報活動を行っており、そのためには自分たちのプラットホームでやってもしょうがない。TwitterやFacebook等はもちろんとして、中国人向けはQQNet、ブラジル人向けはOrkutのように相手に合わせて色々なプラットホームを使ってやっているとのこと。

Department of Defense (DoD)の話も面白かった。昔はArmy,Navy等それぞれが情報を持っていて横断での情報共有はされていなかったのが今はIntellipediaというMediawikiを使ったプラットフォームが作られていて、軍部横断での情報交換もされているとか。もう一つDoD で面白いと思ったのはブロガー施策。防衛関連に関心があってブログを書いている人が多いけれど、情報が足りていない。しかし、DoDとしては情報を出しても「ニュースだ」と思われる物でないとメディアは取り上げてくれない。メディアに出ないとブロガーに情報がいかない。この悪循環を断ち切るため、バグダッド等の現場にいる人たちとブロガーを電話会議でつないであげて、ブログを書けるようにしてあげたというもの。これがブロガーにも現場の人たちにも非常に好評でずっと続いている。内容は本当に多岐に渡るそうです。「例えば住宅問題とか」と言われて少し驚きました。「DoDが住宅問題?なんで?」と聞いたら軍の人たちは色々な場所に派遣されたりするので、住宅問題というのは重要らしい。でも、そんな話題はメディアは取り上げてくれない。でも、そういった問題についてじっくり現場と電話会議で語ると、ブロガーはじっくりブログを書いてくれる。日本の記者会見問題で「(記者クラブ所属でないジャーナリストに)ちゃんとした質問ができるのか」的な質問があったような報道を見たけれど、この施策ではそもそも防衛関係に関心のあるブロガー達を集めているのでメディアよりもずっと良い質問をするという。しかも、それらのブログの記事によってメディアが勉強するようになって、メディアの知識レベルもあがったとのこと。などなど、非常に面白い話が盛りだくさん。

もちろんアメリカの事例を何でも日本に持っていけばいいというものではありません。ワシントンに在住の日本人の方達にもお話を伺ったのですが、彼らは日米の両方を非常によく見ていて、カルチャーの違いとかどういうところに問題がありそうかとか色々考えておられるので参考になります。これもまとめたい。

また、アメリカマンセーということだけではなくて、今朝参加したシンクタンクのワークショップは「アメリカは今、イノベーションがなくてやばい」ということを原点として、何が問題なのか、海外はどうなのか、どうしたらいいのか等を4人のスピーカーが語り、オーディエンスとディスカッションするという物で非常に興味深かった。昔は大企業がイノベーションをどんどん行っていたけれど、今は短期的収益を求められるのでR&Dに回す余裕がなくなり、イノベーションが起こりにくくなっているが、今こそイノベーション政策が必要とかそういう話で。

こういったロビイストやシンクタンク等の開催するワークショップがワシントンDCでは毎日たくさん開催されているそうで、申し込みさえすれば誰でも参加でき、無料の物も多いとのこと。DC在住の人はそういう案内が一日100通とか来るらしい。で、政府の人も役人も企業の人もNPOの人もいっぱいそういう会合に出てるのでみんな顔見知り。今朝のはすごく小さなワークショップだったのですが満席で、オーディエンスには議員の人や世界銀行のアドバイザーの人とかも来て質問とかコメントとかしてました。世銀の人はもちろん海外事情の報告について実はこうなんじゃないという意見を述べたり、自動車産業についての話には、オーディエンスからミシガンに住んでずっと自動車産業事情を研究しているという人が意見&質問をしたり。色々な分野の第一人者が集まって色々な角度から議論をする機会が非常に多いと思いました。先週参加したカンファレンスも、無料で誰でも入れる(事前登録要)のにホワイトハウスの中の人とかAT&Tの副社長とかFBIとかICANNとかFTCとかNPOとか教授とか弁護士とか本当に多様な人たちが集まっており、インターネット犯罪についてみんなでガンガンやってて非常に面白かったです。

FCCやGoogleもegovernmentを促進するために色々な施策をしていてすごくインタビューが面白かったので改めてちゃんと書きたいし、ロビーイングについても面白かったので改めて書きたい。。。今まで私はアメリカはベイエリア中心に訪問していて、新しいテクノロジーとかサービスとかをどんどん追いかけていたのですが、ワシントンDCの人たちからはサイバークライムについてとかネットニュートラリティーについてとかそういう話がたくさん出てくる。「国について」考えることが染み付いた人が多い。「オープンであろう」という意識の人が多い。全然違う分野の人同士が非常によくつながっている。FBIの人に、「どうやって情報を得るんですか?」という質問をした人がいたのですが、「こうやって会合にどんどん出てるんです」って仰ってました。

Craigslistを作ったCraig Newmarkさんともやり取りさせて頂いたのですが、彼は今Gov2.0に非常に力を入れています。いわく、「たいていの人と同じで本当は政治について考えるよりテレビを見てた方がよっぽど楽しいんだけど、今は本当に重要な変化の時期で、放っておくには重要すぎるんだ。ワシントンでイノベーションを起こさせたいと思ってやっているんだ。」日本のIT業界の皆さんの知見も、日本の政府の重要な変化に際して、色々な貢献ができるのではないかと思います。Googleのegovernment担当のGinnyのインタビューでも、「日本のサブカルの人やギークの人たちが政府のIT化に貢献できることはたくさんあるはず!」と仰っていました。

まだまだ書きたいこと山積みですが、とりあえず生きてワシントンDCでがんばってますという報告でした :)


2009年8月21日金曜日

WISH2009

明日(8/21 19時~22時)にベルサール九段にて WISH2009 というカンファレンスが開催されます。

私もこのイベントの「サポーター」になってみました。

そもそもこのWISH2009というイベントは「日本のネットは残念だって言われてるけど、ほんとは面白いサービス、あるんじゃないの?」という思いから生まれたものだと私は理解しています。確かに残念なところもあるけれど、でも私は日本のネットの素晴らしいところはたくさんあると思っているので、それらをなるべくポジティブに受け止めて、(私は現在のプライマリー職業が「旅人」ですので)海外に「日本にはこんな面白い物があるんだよ!」ということを伝えていくような活動を行いたいと考えています。細々とですが、去年から今年にかけて、南アフリカのiCommonsミーティングで(これはクローズド)、オーストリアのアルスエレクトロニカで、アメリカのETechで、そして香港のAPIRAで。。。と一応アフリカ・ヨーロッパ・アメリカ・アジアで一回ずつはお話をする機会を頂きました。でも、もっと面白い会社や、誇れるサービスがあるはず。というわけでDEMOSAコンテンツ学会など色々なカンファレンスや会議に参加し、フリーになってからはいくつかの会社を訪問させて頂いてお話を伺ったりしながら、色々模索しているところでもあります。(もちろん海外の素晴らしいこと・面白い物も日本に伝えていきたいと考えています。)

WISH2009の参加企業・大学・個人はこのブログの下の方に掲載しています。大いに期待しつつ会場に行ってみたいと思います!

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・日 時 :8月21日(金) 19時~22時
・場 所 :ベルサール九段
・参加費 :3,000円
・主 催 :アジャイルメディア・ネットワーク株式会社
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まだ申し込んでいないけれど参加したいという方はまだこちらから申し込み可能とのこと。
参加できない方は生中継をどうぞ!

1)ニコニコ動画の「駒大GMSちゃんねる」
2)Ustream
また、WISH2009公式Twitterアカウントは下記だそうです。

下記がプレゼンターリストです。

  • 慶應義塾大学 ユビキタスコンテンツ・プロジェクト

    今回のプレゼンターの中で唯一の大学関連のプロジェクト。日用品をデジタル技術で全く別物に変えた発想力

  • 株式会社コニット

    グローバルで注目されるiPhoneアプリのプレゼン。グローバルへの展開の可能性や、市場性

  • サイドフィード株式会社

     ウェブの技術を活用して、これまでに見慣れていたおもちゃを全く別のサービスに変えた発想力と技術力

  • 三三株式会社

     日本の文化に最適化させて作り込んであるサービスの完成度とビジネスモデルの事業性

  • ソニー銀行株式会社

     金融の分野にウェブの技術を丁寧に組み合わせることで、新しい金融サービスの姿を模索している姿勢と市場性

  • 田口元

     日本のライフハックの第一人者が提示しようとしているサービスの新しい方向性

  • 株式会社ドレスファイル

    一見ウェブと何の関係もなさそうな業態が、ウェブの技術で全く違うサービスに変わりうるという新規性と事業性

  • 日産自動車株式会社

    自動車とウェブの技術が組み合わさることで生まれる可能性に対する数々のチャレンジを行っている姿勢と市場性

  • 株式会社ユーザーローカル

    飽和状態の市場に対しても、新しい切り口で新規の市場開拓が可能ということを示してくれた革新性と事業性

  • ランゲート株式会社

    ウェブ以前では難しかった、見知らぬ人たちのつながりによる新しい価値を創出するサービスとしての革新性

  • Akky AKIMOTO

    一般推薦投票により多数の投票を集めたため選出。

  • 株式会社こくばんin

    一般推薦投票により多数の投票を集めたため選出。

  • 株式会社サンゼロミニッツ

    一般推薦投票により多数の投票を集めたため選出。

  • 株式会社Cerevo

    一般推薦投票により多数の投票を集めたため選出。


    WISH2009




2009年8月2日日曜日

イランのアザデガン油田の件

イランについて追いかけていると決して逃れられないのが石油の話。




==イラン・南アザデガン油田、中国が権益70%獲得へ==


今日こういう記事が出ました。「イラン・南アザデガン油田、中国が権益70%獲得へ

イランの核開発問題を受け、日本企業が自ら権益を縮小したイラン南西部の大規模油田「南アザデガン油田」について、中国石油天然ガス集団(CNPC)が権益の70%を獲得する見通しになった。イラン石油省傘下のシャナ通信などが報じた。日本が開発主導権を手放した後、資金不足のイランは中国に接近していた。

日本側は04年、国際石油開発(現・国際石油開発帝石)が同油田の権益の75%を獲得。政府の意向も受け、自主開発油田としての期待を背負っていた。その後、米国とイランの関係が悪化したことなどに配慮し、開発に着手しないまま権益を10%に縮小。残りはイラン石油公社側が肩代わりすることになった。

中国はイランで活発に資源外交を展開しており、大規模投資に慎重な欧米や日本を尻目に、大規模ガス田の開発に参入するなどしている。



にわか知識ですが、日本にとって結構重要なことだと思うので、経緯を少し書いておきます。もっと詳しい方いらっしゃったら是非ご教授ください。




==背景(なぜこうなった。。。)==


前田高行さんが2006年にアザデガン油田開発で試される日本の資源外交という7ページに渡る素晴らしい記事を書いておられるので、それを下記抜粋引用させて頂きます。


2000年初めに、当時日本最大の石油開発企業であったアラビア石油がサウジアラビア・カフジ油田の利権を失いました。エネルギーの安定確保が悲願である日本政府は、それまでアラビア石油の利権延長交渉を支援してきたものの、サウジアラビア政府の見返り要求が過大すぎて交渉は決裂、結局カフジ油田の利権は消滅。このため経済産業省はアラビア石油にかわる大型油田を求め、そこに現れたのがイランのアザデガン油田開発。

日本政府はアザデガン油田の開発を国際石油開発(INPEX)に担当させることとし、イランとの交渉にあたらせました。(INPEXは当時政府が全株式を有する国策会社であり、経済産業省の指揮下にありました。現在は帝国石油と事業統合し、ホールディング会社が東証一部上場)アザデガン油田は可採埋蔵量260億バレルと言われるほどの巨大油田で、政府としてはカフジ油田にかわる中東の新たな石油開発プロジェクトとして何としても日本のものにしたかったのです。

結果、アザデガン油田の開発は、2000年11月のハタミ大統領来日時に、日本が優先交渉権を獲得。見返りとして日本側は30億ドルの原油購入の前払い金を支払っています。

3年半に及ぶINPEX(日本側)とNICO(イラン側)の交渉の結果、2004年2月に開発契約に調印。調印時の日本とイランの共同声明によれば、INPEX とNICO がそれぞれ75%と25%の参加権益を持つことに。契約プロジェクトの投資額は20億ドルと見込まれました。日本は原油輸入量の15%程度をイランに依存しており、アザデガン油田開発によってイランとの絆を強め、同時に日量26万バレルの石油を確保できることは、日本にとってまさに一石二鳥でした。

ところが2004年の開発契約調印後、アザデガン油田の開発は進みませんでした。理由は大きく2つ。
1)油田はイラクとの国境地帯にあるため、イラン・イラク戦争の地雷が埋設されており、地雷除去が必要だったため。
2)油田開発に対してアメリカ政府が日本政府を牽制したため。

特に後者が大きかったらしい。この記事でも書いた通り、アメリカの対イラン感情はすこぶる悪い。歴史的にアメリカはシャー(パーレビー国王)を支援していたが1979年にホメイニ革命が起こり、イラン・イスラム共和国樹立。シャーの亡命を受け入れたアメリカに対し、テヘランのアメリカ大使館占拠事件が発生し、アメリカ激怒。以降テロ問題や経済制裁問題、核開発問題などが山積しイランとアメリカの不協和音は続き、アフマディネジャド大統領も反米で有名です。

アメリカは1995年の大統領令で米企業によるイランとの取引を禁止し、1996年には、イラン向け石油・ガス開発投資を行った外国企業に対し制裁を課す「対イラン・リビア制裁法(ILSA)」を成立させ、対イラン経済制裁を実施。2001年8月、同法は2006年8月まで5年間延長されました。そして2006年9月30日、ILSAを継承する内容の「イラン自由支援法案(IFSA)」が成立しています。

ILSA は国内法であり、外国企業は規制の対象外なはずですが、アメリカは同法に抵触するとみなした外国企業に対しても様々な圧力をかけてきました。そして対米関係を悪化させたくない日本は、それに従ってきたというのが現状です。そして、そういった事情の直撃を受けたのがアザデガン油田の開発だったというわけです。

言うまでもないことですが、日本にとってエネルギー問題は大変重要です。昨年私は南アフリカのヨハネスブルクに行ったのですが、エネルギー不足で毎日停電していました。(という様子と、六ヶ所村に行った時のれぽをブログ書きました。古いですが。)そして外務省の「イラン」のページによると、2007年時点でイランは日本への原油輸入量49.9万B/D(12.1%)で、UAE(29.3%)、サウジアラビア(24.7%)に次ぐ第三位の原油供給国です。こういったことも含めて、かの国の情勢について、もっと日本人は関心をもってもいいと思います。

ちなみに最新の「BP エネルギー統計レポート2009 年版解説シリーズ:石油+天然ガス篇」によると、イランは世界第2位の産油国です。
-石油埋蔵量 3,239 億バレル(世界第2位)
-石油生産量 633 万B/D(世界第4位)

それをみすみす世界が見過ごすはずはない。特に人口の多い中国とインドはエネルギー確保に非常に力を入れている。で、冒頭の話に戻るわけです。一言で言うならば、日本がアメリカに遠慮した結果、イランのアザデガン油田を中国に持ってかれた。ということです。


==中国==



米国に次いで世界第2位の石油輸入国である中国は、カザフスタンの国営石油企業に資本参加し、さらにナイジェリアの油田を買収しし、サウジアラビアと石油協力に関する幅広い協定を締結するなど、エネルギー安定確保のための積極的な首脳外交を展開。イランについても、2004年10月、イランのザンガネ石油相(当時)が北京を訪問し、エネルギー協力に関する広範な覚書を締結しており、その中には年間1千万トンのLNG を25年間購入する協定があり、契約総額は1千億ドルと言われているそうです。また国営石油会社SINOPEC がヤダバラン油田を開発し、予想生産量30万B/D の半量(15万B/D)を中国が引き取ることも約束され、同油田の開発契約が締結されたとのこと。


なぜ日本にできないことを中国ができるか。理由はいくつかあるようですが、中国は日本と違って国連安全保障理事会の常任理事国でありアメリカと対等であると考えている。また、自国がアジアの中心であるとする強烈な「中華思想」の持ち主であり、アメリカを「成り上がり者」とみなし、その風下に立つことはプライドが許さないのでILSAなど意に介さない。また、米国側も中国との対決は避けている。

前田さんは、「中国がイランに対する国連制裁を主張する米国に反対することにより、イランの中国に対する印象はむしろ良くなっているとすら考えられる。中国にとってイランとのエネルギー協力は、失うものは何もない。中国はますますイランの懐深くに入り込んで行く気配である。」と書いておられます。そうして今日の記事の通り、アザデガン油田の70%の利権を得たと。

●ちなみに今回の大統領選挙の結果について、中国の反応はこうです:

●今日もう一つ面白い記事が出ていたのでご紹介。この記事からはオフトピックですが:

●本日、前田さんが「中東と石油」というサイトを開設されたようで、情報満載です。

●2001年なので少し古いのですが、福山大学の島敏夫さんが書かれた「イラン石油・ガス産業の現状と課題」という論文が非常に詳しくお勧めです。「本文PDF」をクリックすれば読めます。

●すばらしいことに、2005年7月まで22年4ヶ月外務省に勤務され、一時期は中東第二課長をされていたという宮原信孝さんがTwitterにて本件について語っておられます。こういうのは貴重ですね!

アザデガンの話は、私が担当の中東第二課長になる前、2000年ごろ、つまりイランの大統領が、改革派のハタミさんだったころに、日本が開発することになったところから始まります。その当時から、二人の米国議員の名前(忘れました)を冠した米国法により、イランを財政的に支援することになる投資をした企業は制裁を受ける、ということになっていましたが、そのころ日本は、米国に対し「イランの改革派を支援することがイランが変わっていって、国際社会に入っていくことになることだから、そのためにもアザデガンの開発は必要」と説得し、同時にまだまだ必要となる日の丸石油の確保に動くという立場だったと思います。しかし、2001年になると状況が変わった。第一に米国がブッシュ政権になった。第二にイラン国内の政治。もともとクリントン政権下でも、米国は日本によるアザデガン油田開発とその理由づけを明示的に認めていたわけではありませんでした。ブッシュ政権になるとそれがはっきりした。開発が米国法に違反するかは、議会が決めることだが、イランの国内を改革派・保守過激派に分けるのは意味がなく、彼らは結局のところは一体。たとえ、改革派が強くなっても、核開発は止められない。だから、油田開発はイランに利益を与え、核開発の資する。というものです。イランの改革派からは、米国が無理解だから、保守過激派(保守と過激派を区別すべきかな?)が、勢いを増しイランの改革が進まない、自分たちの力が衰えると言ってくる。そのような状況下、とりあえず、アザデガン油田の開発調査を進めると、えらい広大な地域で、どこを掘ったら出るか大規模な資源調査をしなければならないし、調査をする場所は、元地雷原で、まず地雷の処理から始めなければならない。それは誰がやるのか?当然それはイラン側でしょう。日本は、石油開発に来ているわけで。いやいや、イランは、開発のために日本に一定の場所を提供しているわけで、そこでどう調査する、つまり地雷の除去が調査に必要なら調査側がやるべきものでしょう。なんて会話が交わされたかどうかは知りませんが、それに近い状況が生まれ、なかなか調査・開発も進まない。イランは、ハタミが退場し、保守強硬派(こっちがしっくりくる?)のアフマドネジャディが大統領になって、欧米との対立が鮮明となる。日本だって、核開発をイランが密かにやっていたとしたら黙っちゃいられない。結局、3年前、アザデガンに対する日本の権益は10%になってしまった今回の件は、中国に出し抜かれたと言うより、なるべくしてなったと思った方が良いと思います。


8/3追記
●はてなブックマークで finalvent さんが2004年2月に書かれたsvnseedsさんのブログ記事「続・イランのアザデガン油田」へのリンクを教えてくださいました。是非ご覧ください。


2009年7月27日月曜日

Friendfeed

ブログを書いている人が FriendFeed を始めるべき7つの理由という記事がLifehacking.jpで先日公開されていました。


7つの理由とは:
1.ブロガーとしての全活動を集約できる
2.FriendFeed に参加していない人でも Imaginary Friend でストーキングできる
3.頭のいい「お気に入り」機能でフォローを越えたフォローを
4.FriendFeed は Twitter クライアントとしても機能している
5.情報を分流させることで情報収集の効率が大幅アップ
6.Flash Mob を集めて議論を巻き起こす
7.FriendFeed グループを公開して、読者のコミュニティを作る

いやもうその通り。

1.については、私もTwitterでは更新のお知らせをしないブログやYouTube/Flickr等のフィードをFriendfeedには送ってます :) あ、ちなみにアカウントはfumiです。で、それらのメリットゆえにFriendfeedにはTwitter以上にじゃぶじゃぶ情報が流れるので、追いきれるものではない。というわけで個人的にはTwitterクライアントでTwitterでの情報を見て、(ときどきTumblrを見て)、Friendfeedはあまり細かくチェックしていません。そもそもTwitterとフォローが重なってたりするし。

では、Friendfeedの何が私にとって便利かをちょっと考えてみました。

1.コンテンツフィルタリング機能

上記「3.」にも絡むのですが、Friendfeedは一人一人にパーソナライズした形で、最も人気の高いものをダイジェストでメールで送ってくれます。Twitterの場合は情報が速く、各tweetがコミュニケーションしあって、どんどん流れていってしまう。かつ、全てのtweetの優劣がなくフラットです。Friendfeedの場合は一個一個のポストが小さな掲示板のようになってコメント等がそこに集約されていくので、細かくリアルタイムで追わなくてもポスト毎の脈絡がわかりやすい。そしてそれらのポストはTwitterでは殆どされることのない重みづけがされている。この「人気の高いポストダイジェスト」では、Friendfeedのポスト達をコメント数やお気に入り数等ほかのデータによって重み付けをし、人気が高いものだけ毎日メールで送ってくれる。週毎月毎の人気の高いポストも見ることができる。そして、それらの中には自分がフォローしている人によるポストではなくても、自分がフォローしている人がコメント・お気に入りした物であれば組み込んでくれる。このシステムはノイズは少なく、またタイムラインを離れている時間が長くてもその間に「流れてしまった」ポストで話題のものや、自分自身はフォローしていないのだけれど自分がフォローしている人達が話題にしているポストを安定的に見ることができるので、少ない時間で効率的に情報収集ができるという気がしています。そもそもこの機能を作った理由はFriendfeedのBret Taylor氏が「2週間ペルー旅行に行って帰ってきたら、Friendfeedの情報がたまり過ぎて見きれる状態じゃなかったんだけど、面白いものだけ見たいと思ったから作った」とのことで、いやもう正に需要ばっちりです。

もう一つ。

2.検索機能

実は私はそれほど使っているわけではないのですが、Friendfeedの検索機能はかなり評価が高いことは皆さんご存知だと思います。なんといってもこの詳細検索の細かさ。TwitterやFriendfeedのようなサービスはかなり情報が多いため、検索方法を細かくしてくれることでかなり情報に行き着きやすくなっています。

from:特定ユーザーからのエントリーを検索します。from:bret
group:return entries within a specific groupgroup:movie-reviews
friends:指定したユーザーの友達全員からのエントリーを検索します。friends:jim
service:特定サービスからのエントリーを検索します。service:yelp
intitle:タイトルに特定のキーワードを含むエントリーを検索します。intitle:pizza
incomment:コメントに特定のキーワードを含むエントリーを検索します。incomment:awesome
comment:特定ユーザーがコメントを付けたエントリーを検索します。comment:paul
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● Robert Scoble 氏のFriendfeedの使い方が面白いなあと思っているのでちょっとご紹介。

彼はもちろんTwitterも普通に使っています。情報を流したり、人のtweetをretweetしたり、他の人からの@replyに答えて会話をしたりと。その中で、FriendfeedでコミュニケーションしたいものはTwitterにはタイトルだけふっておく。例えばこんな感じ:


AmazonがZapposを買収。TechCrunch と @sarahcuda の記事: http://www.techcrunch.com/2009... 僕の感想はこちら:
とだけ書いて、Friendfeedに誘導。Twitter上では彼の感想自体は見られない(笑)


で、Friendfeedのポストのタイトルも同じなのだけれど、その下のコメントを使って細切れに自分の感想を書きこんでいっている。


Zappos is a great company. $890 million in stock. - Robert Scoble
Very cool for both companies. Zappos is one of the best companies I've ever seen the insides of. - Robert Scoble
Should be great for AMZN stock price long-term with the similar customer-centric focus - Alex Calic
Loved your vids on Zappos; they have higher mark-ups than normal amazon offerings as well - James Watters
Press release: http://bit.ly/2x4bv - Robert Scoble
Thank you robert i broke you the news minutes before it broke so your welcome lol - nathan
That's great to hear since they are both amazing companies. - Oracio
It should be trending on Twitter soon. Thanks Robert :) - Amir
That reminds me... I need shoes. - Michael Turro
This can mean only good things for Amazon - Robert
What does this mean for Zappos culture? - Michael Turro
Is that price right? $890 million? They had a billion in yearly revenues, right? - David Damore
http://blogs.zappos.com/ceolett... is Tony's letter. Michael: I'm wondering what it means for Amazon. David: yes. - Robert Scoble
Perhaps a more transparent Amazon? - Michael Turro
Michael: I sure hope so! - Robert Scoble
Why was the valuation so low? is it a low margin business? Shouldn't the valuation have been some multiple of sales? - David Damore
David: retail is ALWAYS low margin. - Robert Scoble

以下延々続くのでここで切らせて頂きますが、要はRobertがこのトピックについてばんばんコメントをアップしていき、他の人達もコメントで参加していく。。。という「トピック中心の会話」がこの1ページで全て見える。これをTwitterでやろうとすると色々と他の話題も混じっていくので結構めんどくさい。今のソリューションとしては #hashtag を使うことだけれど、Friendfeedの方が一覧性が高い。

もう一つ例。

Twitterにはこれだけふっておく。


僕がTwitterアカウントを二つ持つ理由と学んだこと。

これまたTwitter上ではRobertが何を学んだのかを知ることができない(笑)というわけで人々はFriendfeedに誘導される。

1. Because my main account needs to follow everyone who is following me for DM reasons. - Robert Scoble
2. But that means I can't closely follow my friends and people I've met face-to-face. - Robert Scoble
3. Following 100,000 means you'll only randomly see Tweets, and you'll miss too much good stuff. - Robert Scoble
4. There's no way you can completely follow more than a few hundred people. So, if you've followed more than 1,000 you need two accounts. - Robert Scoble
5. I've been using this technique here on FriendFeed for more than a year and it really rocks (FriendFeed lets you split your friends up into lists, while Twitter forces you to get more than one account). - Robert Scoble
http://twitter.com/notsecr... is my second account. - Robert Scoble
or use TweetDeck, right? I haven't used it, but I understand it lets you group/prioritize the people you follow - Joshua Maurice
Scoble, this solution doesn't seem to scale. In another year does this mean you'll have a supersecret account that only follows select people from the secret account? - Ryan Jones
so one account for people you really want to follow and one for everyone that you follow back at both FF and Twitter? - bev
Guy Kawasaki does this right?: - Steve Rubel
Robert: makes sense...but what is the advantage of 2 accounts compared to Groups - Edwin Khodabakchian
I use TweetDeck to organize my close friends into a list. That way, it's really easy for me to just follow those who are close to me, but still get DMs from everyone. - Eric Pender
Is there a client aka Tweetdeck that allows you to pull in your Friendfeed friend's lists? - Stephen Kennedy
... or any other BETTER filtering service than Tweetdeck, like PeopleBrowsr. - Alan Veeck
Edwin: none, except that Twitter does not support groups and I'm not going to invest the time to build them in, say, TweetDeck when there's so much innovation going on in Twitter clients. - Robert Scoble
There are more than a few Twitter usability issues that I'd like to see changed in addition to the required multiple accounts, deleting of DM's being easier and organizing of people as well....Tweetdeck allows this but Twitter should have thought of this internally... - Walter Schwabe
This seems like a lot of effort to deal with the problem of courtesy refollows. Why not just follow those 500 people or so on your main Twitter account? If you don't care what people say publicly and they're just noise, why deal with the acres of spammers sending you DMs to shill for some crappy product? - Trent Hamm
bev: right, I think. Ryan: yeah, this probably doesn't scale. But for now it does. - Robert Scoble
My Twitter numbers are strikingly similar to my FF numbers - when it comes to followers / followees. I've never broken 1000 when it comes to people I follow and every so often I go through and prune my list to help tune the noise. I've given up on Twitter and really focus most of my effort on my FF friends. - Brian Daniel Eisenberg

これまた延々と続くのですが、Twitterクライアントについてとかコミュニケーション方法についてなど、どんどん会話が続いていきます。

前二つはRobertのコメントが書き連ねられる形でしたが、こちらはRobertからの質問というパターン。


他の人のビジネスをよくするために僕が何をお手伝いできるかなあ?

That is a question that businesses who have been helped by you in the past can answer - Qbat aka Larsen
You help me the most when you focus on startups/other tools that actually HELP me in what I do each day. Lots of startups don't - they're amusing, but they're not a big help. What startups out there are building business support tools - from individuals/freelancers to larger businesses - that work well and do interesting things? The more of these you highlight, the more value you have (for me, anyway). - Trent Hamm
You help businesses by keeping the video interviews of new stuff coming =) I have been introdused to many nice tools , like FriendFeed, through you Scoble.. keep up the good work - Qbat aka Larsen
"Be excellent to each other." - Ted (Theodore) Logan - Steve Rubel
Stay on the bleeding edge and set a course for the stars - Aaman Lamba
On a serious note, though, what is the easiest/best way to document one's plan for a new web-based startup? Have the domain and the germ of the idea but not much more - Aaman Lamba
@steve , esquire ;-) - andy brudtkuhl iPhone 経由
First off Robert you pin Dean Powers, Jason Cronkhite and myself into completing our plan for an emerging social media strategy meeting, where anyone interested from building43 can contribute (Dean has some excellent ideas how to crowd source it). Next up you let the community fill out a manifesto with some guidance from folks that have a vested interest in seeing it come alive (yourself, building43'ers (us)). After that I suggest taking a stackoverflow template (http://stackexchange.com/) and set it up helping to connect social media/web geeks and business folks that are interested in learning. Finally you have a focused elance/type of job board for connecting social media experts/consultants with businesses with some type of certificate/backing from the building43 community. - Mark Essel

これまたこの辺で切ります。

ラストは今日のポストから:


Jeff Clavier / Tim O'reilly / 僕 / Dave Winer / Evan Williams がフォローしている人達を比較して、僕が学んだことをディスカッションしよう。

@jeff is Jeff Clavier, well known Silicon Valley Venture Capitalist. @timoreilly is Tim OReilly who runs O'Reilly Publishing. @davewiner is Dave Winer is a famous developer/innovator. @ev is Evan Williams, Twitter CEO. @notsecretscoble is my account where I've hand picked about 800 to follow. - Robert Scoble
1. Jeff is most like me. Very geeky, but he has far fewer people he's following than the others. - Robert Scoble
2. Tim O'Reilly follows lots of government people and brands, which matches what he recently told me, that he's trying to learn more about Washington DC. - Robert Scoble
Looks like this might become a compelling conversation. - David Damore
3. I also compared @ev (Ev Williams, Twitter's CEO). His used to match much more closely Dave Winer's or Tim O'Reilly's accounts, but now has many more movie stars and celebrities. - Robert Scoble
4. There are a lot of commonalities between all these accounts. - Robert Scoble
5. On my account if I couldn't tell you a story about the person, I didn't add them. Most of the people on my following account I've met face-to-face. - Robert Scoble
6. Most of the others follow a lot more brands than I do, both news brands like the New York Times, as well as other brands. I like following people more than brands. - Robert Scoble
What else would you like to know? - Robert Scoble
7. I am more convinced than every that the inbound people pay attention to DOES define who they are. - Robert Scoble
What is one insight you have pulled from those you follow? - David Damore
David: that following people you've met face-to-face is more enjoyable than following just 100,000 that you haven't met. - Robert Scoble
David: and that keeping the inbound (IE, people you follow) down to people who REALLY add value to you, makes the signal MUCH MUCH MUCH MUCH higher. - Robert Scoble
I agree with number 7. I also like to keep my twitter full of people I mostly know, have met or want to meet. - Luke Kilpatrick
Your follows will be mostly US-based people, and wherever you visit, then? - Aaman Lamba
Washington DC? He picked a complicated enough place to learn about. - Dean Clark
I have two screens, one with the 100,000 and one with my 700 hand picked followings and, damn, the two aren't even close to in the same league. - Robert Scoble
be. careful. robert. all that testosterone is a DANGEROUS thing! - jeneane sessum
those 99k are a lot of extra noise... A threshold level of relevancy is hard to get from those you don't know. - David Damore
Aaman: not true. I've been all over the world and have people all over the world in my list. - Robert Scoble
Robert I agree with the face-to-face part. Thats what makes tweetups so great. You get to meet the ones you follow and vice versa. - Bryan Lee
David: yeah, but I don't think the noise is due to not having met them. It's due to something else. - Robert Scoble
David: even on my list there are some who provide GREAT value and some who just are, well, noisy. - Robert Scoble
<中略>
David: I think there's an 80/20 rule going here. 20% provide 80% of the value, and the fact that there's a lot of commonality shows that most of us recognize that value pretty quickly. So there is something to popularity (real popularity, not the fake kind as granted by the Twitter Suggested User List). - Robert Scoble
David: Dopplr? If I keep it up, that is. TripIt is my favorite travel app. - Robert Scoble

以下省略しますが、18時間前のポストで今92件のコメントが集まっています。まだのびそう。


Twitterだと細切れになって流れていくtweet達。ブログだと自分で全て考えをまとめて書かなければいけない。RobertのFriendfeedの使い方は、そのちょうど中間に位置している感じがする。

タイトルだけまずは振って、コメントを使って細かくポストを重ねていき、それにみんながコメントをかぶせていく。ブログのコメントは本人と読者たちという構図だけれど、Friendfeedのコメントはそれよりもうちょっとフラットな気がする。

というわけでTwitterとFriendfeedは競合というよりも別のサービスであり、どちらも面白いよなあと思っている今日この頃でした :)



2009年7月22日水曜日

AR関連動画ピックアップ

最近AR関連で益々色々出てきましたね!というわけで4つの動画をピックアップ。


1)ちょっと古いかつ何度か紹介してますが「ARToolKitで距離を表示してみた


2)iPhoneでニューヨークの地下鉄構内の情報を表示してくれる「New York Nearest Subway」。

地図とか落としておいても結構迷うし、東京の地下鉄も複雑で迷うのでこういうのあってくれたら本当に便利。

Wiredの記事によるとロンドンのtubeのもできていて、日本(とアメリカ・ヨーロッパのほかの都市)でのベータテスターを募集中とのこと。アプリを作ったのはAcrossairという会社。


New York Nearest Subway Augmented Reality App for iPhone 3GS from acrossair


3)ARを使ったTwitterアプリ「TwittARound

カメラとiPhone3GSのコンパス機能を使ってあなたの近くにいるTwitterユーザのtweetを表示してくれるというもの。製作者はMichael ZoellnerさんTechCrunchの記事にも。


New York Nearest Subway Augmented Reality App for iPhone 3GS from acrossair


4)「AR business Card

ラストはARを使った名刺。製作者はJames Allibanさん(ActionScriptの開発者)。ARを使った名刺を作りたいねという話はそこかしこで聞いていたのですがこれはかっこいい!Gizmodo記事

AR business card

まだできていないらしいので番外:AUGNAV(ARカーナビ)

AUGNAV

AR+ゲームとかAR+iPhoneというのが山ほど出てきました。というわけでいくつかピックアップ。

ARhrrrr - An augmented reality shooter

ARhrrrr - An augmented reality shooter

PTAM + AR on an iPhone 3G(ダースベイダーが走り回るやつですね。)

PTAM + AR on an iPhone 3G


ARで実際の迷路を動かす!Discovery Channelにも。

Prototype This - Inside Optical Glyph Tracking

ARf, an Augmented Reality Virtual Pet on the iPhone(iPhoneでARペットを動かす)

ARf, an Augmented Reality Virtual Pet on the iPhone

ARパックマン

Augmented Reality Game

ARカンフー

Augmented Reality Kung Fu



2009年7月12日日曜日

APIRA2009

Asia Pacific Internet Research Alliance (APIRA)主催によるAPIRA International conference2009にて基調講演をやらせて頂くことになりました。8/6-7に香港で開催予定です。推薦してくださった御手洗さんありがとうございます♪


頂いたタイトルは「日本のオンラインゲームとオンライン動画について」。

政府・公的機関、協会、大学、民間企業が集まるカンファレンスだそうなので硬めに話した方がよいのではないかと「タイトルはオンラインコミュニティ論とかに変えた方が。。。」とか控えめに提案してみましたが「オンラインゲームと動画でいきたい」「あなたのパーソナルな話も含んでほしい」と一体どこまで素行が知られているのかよくわからない展開で、頂いたタイトル通りということでお話をすることになりました。あと、ゲームでないウェブサイトで展開されるゲーム的要素(pixivとか)の話をしたら、それは面白いので話してほしいとのことだったので、そんな話もすることになりました。頑張ります。


● オンラインゲーム概要

オンラインゲーム市場国際比較
コンソールゲーム vs オンラインゲーム
オンラインゲームの人気タイトルとビジネスモデル
。。。などといったオンラインゲーム基本情報。


● 変化している「ゲームでないウェブサイトとゲームの関係性」

Spy Masterの事例:Taskをこなしてレベルアップし、お金を稼いで武器防具を買うというところはオーソドックスなゲームだが
  Twitterのフォロワー数やTwitterのフォロワーの中の Spy Master 加入数がゲーム内の強さに影響。
  TwitterのフォロワーのSpyMaster数が少ないと実施できないタスクも。
  Tweetすることでポイントが増え、フォロワーのSpyMaster加入率も増える可能性が上がるがSpam扱いされる場合も。
  ビジネスモデルは「1時間暗殺されない」「次の暗殺が必ず成功する」等のメリットのためのポイント購入制。
  類似ゲームとしては140Mafiaがあり、ポイントと似たような制度として「Godfatherにお願い」がある。

Nethernetの事例:Firefoxのアドオンを追加すると、普通にウェブサーフィンしていること自体がゲームプレイになる。
  例えばTechCrunchをよく見ていると、TechCrunchを見るというMissionのポイントが付与されたり。
  メンバーは各自Missionを作ることができる。例えばお勧めの写真サイトを巡らせるとか。
  特定のページ(例えばニュースサイト)に地雷や宝箱を仕込んでおくこともできる。
  
The Sixty Oneの事例:The Sixty Oneは音楽の投稿サイト。
  自分が応援したミュージシャンが人気になると、自分にポイントが返ってくる。
  たくさん音楽を聴いたり、リスナーとしての評価が高まるとレベルが上がる、とサイトの仕組みがゲーム仕立て。

pixivの事例:pixivはイラストの投稿サイト。
  そもそもは単なるイラストの投稿サイトなのだけれど、ユーザーが勝手にサイト内にゲームを作り始め
  ゲームのルールや世界観や設定、キャラクターやストーリー等を全て作りこんでいく。
  勝敗は各チームのイラストのPV数で決まる。

(同人ゲームや東方なんかについても触れたいところだが自重。。。)


● モバイルゲーム

モバゲータウン紹介。概要、ビジネスモデルについて。
子供の遊ぶカジュアルゲームとは別に、大人の遊ぶ「位置ゲー」について。
→コロプラ(老舗商店タイアップ)やケータイ国盗り(JRやマピオンと提携)のようなモデル。
iPhoneを使ったParallel Kingdomのような物も。


● オンライン動画概要

オンライン動画サイト概要。
米国では2008年の収入がYouTubeは1億ドル(ワールドワイドで2億)、Huluは7000万ドルの収入を上げている。日本ではビジネスモデルの構築に苦戦、GyaoとYahooが合併して日本最大のオンライン動画サイトになったが収益化に苦しんだ結果のコスト削減とも。人気サイトはニコニコ動画だがまだ赤字事業


● ニコニコ動画紹介

テクノロジーが重要なのではなく、コンテンツを中心とした強いコミュニティがあることが重要。

初音ミクの事例。
イラスト・歌・動画などが瞬く間に大量に作られていった。3DPVを作る人も増え、MikuMikuDanceのようなツールを作る人も登場。MMDの進化によりMMDver5から物理エンジン搭載でゲームに近づいてきた。SEGAがProjectDIVAというゲームを発売。DIVAの動画がどんどんニコニコ動画へアップされていき、初音ミク(クリプトン)・ニコニコ動画(ドワンゴ)・DIVA(SEGA)の三者共にとってwin-winなサイクルに。

ゲームとオンライン動画の親和性についてはニコニコ動画やYouTubeにおけるゲーム実況動画の多さからも伺うことができる。(ここでアイドルマスターにも触れたいところだが自重。。。)

ゲームの話で始めて動画の話に移ってゲームと動画の親和性で〆るという感じで考えています。
アドバイス等ありましたら是非よろしくお願いします!(コメントでもメールでも)