2009年10月10日土曜日

Twitterマーケティング

10月16日にインプレスから「Twitter マーケティング~消費者との絆が深まるつぶやきのルール~」という書籍が発売されます。

Twitterについてのユーザーサイドのノウハウ本は色々出版されているものの、企業がTwitterを使うにあたってどんなことに気をつけたらよいのか、どんな事例を参考にすればよいのか、どんなツールが使えるのか。。。といったプラクティカルなことを解説した本が存在しない。そんな本を出版したら世の中のマーケッターの皆さんのお役に立てるのではないか。。。?ということで、導入にあたる第一章を私が書かせて頂くことになったのが8月末。当時はよもやこの数ヶ月でTwitter本が6冊?8冊?出版されるとは露知らず(笑)

ちょうどサンフランシスコに行くことが決まっていたので、Twitter本社にお邪魔して、アメリカでTwitterを企業がうまく使いこなしている最新事例を(DELL/comcast以外で :P) 紹介して頂きたい、また日本での今後の展開や新機能についても教えて頂きたいということでインタビューをさせて頂きました。ゆかりさん、ありがとうございました!

二章ではビルコムの野崎さんが販促メディアとしてのTwitterについてという視点から解説されており、三章ではヒマナイヌの川井さんが朝日新聞・ヤフーショッピング・NAVER・デル・Poken Japan・フジヤカメラの6社へのインタビューをご紹介、四章ではループス・コミュニケーションズの斉藤さんが顧客コミュニケーションプラットフォームとしてのTwitterということでTwitter101を始めとする事例をじっくり分析し、五章は同じく斎藤さんがビジネスに使える厳選ツイッターツールを紹介。。。と非常に濃いものになっています。


少し個人的な昔話になりますが。


私は以前「インタースコープ(現ヤフー・バリュー・インサイト)」というマーケティングリサーチの会社でインターネットを使った調査の仕事をしていました。入社してすぐの頃の私の週末の趣味は、会社のキャビネットに並べられた過去の調査のレポートを読み漁ることでした。それまでは調査もマーケティングも全く関係ない仕事をしていたので、見るもの聞くもの全てが面白い。ありとあらゆるモノについて、ありとあらゆる調査が行われており、まさに宝の山!そうして集められた皆さんの意見を反映した商品・サービスを企業が作ってくれたら皆さんも嬉しいし、企業にとっても嬉しい結果が得られるのではないか。

というわけで、調査をやりませんかと色々な会社に営業に行き、アンケートを設計して配信してその結果を分析して報告をするという仕事に没頭するようになりました。

当時はインターネット調査は、従来型の訪問調査(や電話調査)等と比べて「安価にできる」「調査を開始してから結果が出るまでのスパンが速い」等のメリットがあり、何よりも「ユーザーの声が聞ける」ということで価値の高いものだと考えていました。


その後、「テクノラティ」というブログ検索エンジンの日本法人と日本語サービスの立ち上げ・運営に加わることになりました。個人的にはブログは実はずいぶん前から匿名で書いていて面白さはわかっていたのですが、業務として企業にブログの価値をお伝えし提供していくということになりました。

前職の調査会社で行っていたアンケートだと、あくまで設計者が質問内容を決めてそれを配信するわけですが、ブログでは自由に書き込みが行われていて、企業としてはそれを読みとくことで色々なことが見えてくるわけです。どこどこの洗剤を使ったらよかったとか悪かったとか、あのセミナーは面白かったとかつまらなかったとか、ありとあらゆるモノについて、ありとあらゆるブログの書き込みが行われており、非常に面白い。まさに宝の山!そうして集められた皆さんの意見を反映した商品・サービスを企業が作ってくれたら皆さんも嬉しいし、企業にとっても嬉しい結果が得られるのではないか。更に、ユーザーのブログに企業がコメントやトラックバックを送ることもできるし、逆に企業ブログにユーザーがコメントやトラックバックを送ることもできて、インタラクティブなやりとりもできる。すばらしい!

そこで「ブログに書き込みされた内容をテクノラティの検索で抽出し、内容を分析して企業に納品する」というサービスを作り、サービス設計、営業、分析、レポート書き、納品を行っておりました。

当時はブログはユーザーサイドとしては「無料もしくは安価にできる」「簡単なのですぐ書ける」よって「情報の流通が速い」。企業サイドとしては「口コミがたくさん書き込まれている」「生の声が聞ける」などのメリットがあるという話をしておりました。


そして今、我々はTwitterと向き合っているわけです。ブログと同様に「無料ででき」ブログよりも更に「簡単なのですぐ書ける」よって「情報の流通がもっと速い」。「口コミがたくさん書き込まれていて」「生の声が聞ける」。そして何よりも重要なのがブログよりももっと「密なコミュニケーションが行われている」のがTwitter。だからこそ企業にとってはユーザーの声を汲み取るという意味でも、マーケティングメッセージを広く伝えるという意味でも、非常に価値の高いコミュニケーションツールだと思います。


「Twitterマーケティング」は、ブログやTwitterを始めとした色々なコミュニケーションツールを使ったり研究したりビジネスに取り組んだりしてきた著者4人が、それぞれの視点で「こういうことをお伝えしたらお役に立てるのでは」ということを書いた、Twitterをビジネスに活用してみたいというビジネスピープルに向けた一冊です。Twitterを既に使っている方はもちろんですが、今までTwitterを使ったことがなかったけれど試してみたいという企業の皆さんも是非これを読んで試してみていただければと思います。「実際に自分達でやってみないとわからない」ことはたくさんあり、Twitterもその一つだと思います。Just do it!ですね!


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